第18回LSIデザインコンテスト・イン沖縄  設計仕様書 - 4-1

4-1.更新値\(α_i\)と\(δ_i\)の設計

CORDIC法において,求めたい角度θへと近づけていくためには更新値\(α_i\)を用いる. その更新値は式(1.6)で示すように\(δ_i\)で定義されている.この\(δ_i\)をハードウェアで設計する際に次のように再定義する.


Equation 4.1

この式(4.1)を用いて\(α_i\)もまた再定義する.

Equation 4.2

このように値を定義するのは,変換式においてδ_iとの乗算を2進数で行う場合において,固定小数点で表現が容易になることに加え, シフト演算を用いると計算の高速化が可能となるためである.回路例の中で,式(4.1)は後述する角度zの判定による回路の構成のため, 式(4.2)はハードウェアにおいて\(tan^(-1)\)の演算が困難である点を考慮して,あらかじめ計算された値をROMに格納しておく. また,ROMに格納する値はどちらも正の値としておく.


Figure 3

図5:更新値\(α_i\)と\(δ_i\)の回路

iは繰り返し回数を示しており,入力iに対応した値がROMから出力される.

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