第11回LSIデザインコンテスト・イン沖縄  設計仕様書 - 6/8

7.Level 1 : 基本課題

  基本課題では、タイミングに関する条件をほとんど指定しませんので、べき乗の計算およびmod演算の実現方法に注力して下さい。まず、基本課題のタイミングチャートを図11に、ピンリストを表3に示します。なお、基本課題では、ブロックサイズは固定で、B=1とします。すなわち、一文字ずつ暗号化・復号を行います。

Figure11

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図11  基本課題のタイミングチャート

表3  基本課題のピンリスト

table3

  図11に示すように、RSA暗号化器には、START信号と同時に、平文文字CP、暗号化鍵(一文字分)CE、法(一文字分)CMが入力されます。B=1なので、平文文字CP、暗号化鍵(一文字分)CE、法(一文字分)CMは、それぞれそのまま、平文ブロックP、暗号化鍵E、法Mになります。RSA暗号化器は、これらの入力を受け取ってから、暗号化の処理を開始します。図11中の矢印は、暗号化を開始してから、結果を出力するまでのレイテンシー(遅延)を表していますが、レイテンシーは任意とします。また、暗号化が終了すると、暗号文(一文字分)CCを出力しますが、それと同時に、その暗号文(一文字分)が有効なデータであること表すイネーブル信号CC_ENを出力します。なお、B=1なので、暗号文(一文字分)CCは、そのまま暗号文ブロックCになります。
  また、暗号化処理中に、START信号が'1'になることも考えられますが、その場合の対処も任意とします。途中までの処理を初期化して、新たに最初から暗号化処理を始めるようにしても構いませんし、暗号化処理が終わるまで、START信号を無視しても構いません。
  暗号化結果および復号結果の確認には、先ほどの例で用いた鍵や法を用いて構いませんが、新たに鍵や法を作成して、複数の鍵や法を使って確認するようにして下さい。なお、新たに鍵や法を作成する場合、128≦M<256となるようにして下さい。
  また、暗号化結果および復号結果の確認方法ですが、これも任意とします。例えば、テストベンチ内で、設計した回路を、暗号化器用と復号器用に二つインスタンス化し、暗号化結果が、そのまま復号器に入力されるようにしても構いません。その場合、もし必要であれば、暗号化器と復号器の間でやり取りする制御信号を追加することもOKです。もちろん、暗号化処理と復号処理を別々に確認しても構いません。
  この他、特に指定が無い項目に関しては、基本的に任意とします。

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